プレスリリース
2024.03.29NEDO ※1 脱炭素省エネプログラム ※2 で、革新的省エネ植物工場技術の開発、2年目目標を達成
NEDOの「脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム」において、「革新的省エネ植物工場技術の開発」提案が、2022年度に採択されました。この開発は、次世代型植物工場においてIoTによる計測や制御を活用し、従来の植物工場と比較して36%以上の省エネルギー化する技術を構築するものです。これまで約2年の研究開発により、個別技術の開発を行い、それらを組み合わせることで省エネ目標を達成する可能性を確認しました。
1.概要
株式会社ファームシップ(本社:東京都中央区、代表取締役:新田貴正、以下「ファームシップ」)は、NEDOのプログラムに採択され、約2年にわたる研究開発を行ってきました。このプロジェクトは、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構と株式会社RYODENとの共同研究として実施されています。近年、日本の農業は、世界的な食料情勢の変化や地球環境問題への対応などにより大きな変化に直面しています。植物工場は、これらの課題に対応する次世代農業の一翼を担うと期待されており、需要の拡大が見込まれています。しかし、植物工場の照明や空調による電力消費が課題となっています。再生可能エネルギーの利用により、温室効果ガス排出量は削減されますが、省エネの重要性は高まっています。
2.今回の成果
このプロジェクトでは、次世代植物工場を目指し、省エネを重視した新しいシステムの開発に取り組んでいます(図1)。具体的には、環境の変動をIoTでリアルタイムに監視する技術や、照明や空調などをIoTで制御する技術などを開発しています。サイバー空間においてAIを活用し、エネルギーの最適化を図る制御方針を構築し、それに基づいた制御をフィジカル空間で実施するシステムを構築するものです。これまで、効率的な照明や空調、対象作物の効率的な栽培、受注量の予測など、各技術において2割以上の省エネ効果を確認いたしました。また、これらの技術を組み合わせることで、最大36%の省エネが可能であることを確認しました。
今後も、ファームシップは各技術のさらなる開発を行いながら、省エネ植物工場技術の実用化に向けた研究を進め、持続可能な農業システムの構築に貢献してまいります。
図1.本システムの全体イメージ
【注釈】
※1 NEDO
:国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の略称
※2 脱炭素省エネプログラム
:脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム
https://www.nedo.go.jp/activities/ZZJP_100197.html
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